桜前線の記憶とこれから 事務局・佐藤尚

日本各地から、桜の便りが届きはじめました。
皆さんは、お花見や撮影の予定、もう立てられていますでしょうか。

私たち風景写真家にとって、桜の季節は特別です。地元の桜はもちろん、日本各地の桜を追いかけるように取材の日々が始まります。

今から20年以上前。
多くのプロ写真家たちは、桜前線を追いかけるように、西から東へ、南から北へ、そして北へ北へと移動し取材をしていました。

福島県・三春の滝桜で顔を合わせ、
次は宮城県・松島で再会し、
秋田県・角館、そして最後は青森県・弘前へ。

そんなふうに、当会のメンバー同士が各地で自然と集まり、旅をともにしながら、情報交換をし、お互いに刺激を受け合っていた時代がありました。今思うと、とても懐かしい時間です。

現在は、撮影ポイントも多様化し、取材のスタイルも人それぞれになりました。そのことで、撮影現場で「バッタリ会う」という機会は、以前に比べると少なくなったように感じます。

それでも、同じ季節、同じ桜を追いかけている仲間が、全国にいる。そう思うだけで、どこか心強さがあります。

この春、会員それぞれがどんな桜と出会い、どんな作品を生み出すのか。各方面での発表も、ぜひ楽しみにしていただけたらうれしいです。

そしてもし、撮影地でお会いすることがありましたら、ぜひお気軽にお声がけください。現場での人と人との出会いもまた、写真の楽しみのひとつだと思っています。

事務局 佐藤 尚

奈良県五條市西吉野
2026年3月20日撮影
FUJIFILM GFX 100SⅡ